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【令和8年度】中小企業診断士1次試験を徹底分析|過去5年間の科目合格率から見える合格戦略

令和8年度 第1次試験分析 過去5年間 科目合格率

過去5年間のデータで見る
中小企業診断士 第1次試験

令和4年度~令和8年度の公式統計をもとに、第1次試験の合格率と7科目の科目合格率を比較。 「本当に難しい科目は何か」「難易度はどれだけ変動するのか」をデータから読み解きます。

令和8年度の第1次試験合格率は23.0%。 令和5年度の29.6%をピークに、令和6年度27.5%、令和7年度23.7%、令和8年度23.0%と低下しています。

さらに科目別に見ると、令和8年度は企業経営理論32.9%に対し、 経済学・経済政策8.5%、運営管理9.9%と大きな差が生じました。 第1次試験は「すべての科目を同じように勉強する」のではなく、年度ごとの難易度変動を踏まえた得点戦略が重要です。

01第1次試験合格率の5年間推移

令和4年度 28.9% 試験合格者 5,019人
5年間最高 29.6% 令和5年度
令和7年度 23.7% 試験合格者 4,344人
令和8年度 23.0% 5年間で最低
年度申込者数受験者数②試験合格者数合格率
令和4年度24,778人17,345人5,019人28.9%
令和5年度25,986人18,621人5,521人29.6%
令和6年度25,317人18,209人5,007人27.5%
令和7年度26,211人18,360人4,344人23.7%
令和8年度25,512人17,829人4,099人23.0%
令和5年度の29.6%から令和8年度の23.0%まで、3年間で6.6ポイント低下。 直近の数字を見る限り、少なくとも「第1次試験が簡単になっている」とは言いにくい状況です。

027科目の「科目合格率」5年間比較

以下は、各年度の「科目合格者数 ÷ 科目受験者数」でKECが算出した科目合格率です。 公式統計上の「科目合格者数」には、その年度の第1次試験合格者は含まれていません。

科目R4R5R6R7R85年平均
経済学・経済政策10.5%13.1%14.3%14.5%8.5%12.2%
財務・会計13.3%14.3%15.1%8.4%19.3%14.1%
企業経営理論17.3%19.8%39.9%17.3%32.9%25.4%
運営管理16.1%8.7%26.8%14.4%9.9%15.2%
経営法務26.9%25.6%13.2%18.3%11.0%19.0%
経営情報システム18.5%11.4%15.6%14.2%22.2%16.4%
中小企業経営・政策10.9%20.6%5.6%30.7%11.6%15.9%

03令和8年度は「科目間格差」が大きい

R8 科目合格率1位 32.9% 企業経営理論
R8 科目合格率2位 22.2% 経営情報システム
R8 科目合格率 9.9% 運営管理
R8 科目合格率 最低 8.5% 経済学・経済政策

同じ年度でも、企業経営理論の32.9%と経済学・経済政策の8.5%では24.4ポイントもの差があります。 令和8年度は、企業経営理論・財務・会計・経営情報システムで得点を確保し、 経済学・運営管理・経営法務などの難化科目で大崩れしないことが重要だったと考えられます。

04難しい科目は毎年入れ替わる

運営管理:8.7% → 26.8% → 14.4% → 9.9%

令和5年度は8.7%だった科目合格率が、翌年の令和6年度には26.8%まで上昇。 その後、令和7年度14.4%、令和8年度9.9%と再び低下しました。

「昨年簡単だったから今年も簡単」とは限らない典型例です。

中小企業経営・政策:5.6% → 30.7% → 11.6%

令和6年度5.6%から令和7年度30.7%へ大幅上昇し、令和8年度には11.6%まで低下。 3年間だけでも、難易度が極端に変動しています。

年度ごとの白書・政策テーマ、制度改正などに左右されやすく、直前期の最新情報更新が重要な科目です。

企業経営理論:39.9% → 17.3% → 32.9%

企業経営理論は5年平均では25.4%と高いものの、年度間の振れ幅は大きく、 「安定して簡単な科目」と考えるのは危険です。

055年間で「安定して厳しい」のは経済学

経済学・経済政策の科目合格率は、 10.5% → 13.1% → 14.3% → 14.5% → 8.5%。 過去5年間、一度も15%を超えていません。

経済学は「当たり年を待つ」戦略が通用しにくい科目です。 グラフ・計算・理論を単なる暗記で済ませず、安定して40~60点を確保できる理解力を作っておく必要があります。

06過去5年間のデータから分かる1次試験攻略法

1

7科目すべてを60点にしようとしない

第1次試験は、科目ごとの難易度が毎年変動します。すべての科目で均等に60点を目指すより、得意科目で上積みし、難化科目で大崩れしない設計が重要です。

2

「40点未満」を作らない

難しい年度の科目では、60点を追いすぎるよりも、まず足切りを回避することが重要です。

  • 得意科目:60~70点以上を狙う
  • 標準科目:60点前後を確保する
  • 苦手・難化科目:40点未満を回避する
3

前年の難易度に引っ張られない

中小企業経営・政策や運営管理のデータからも分かるように、難易度は1年で大きく変わります。 「昨年簡単だった科目=今年の得点源」ではありません。

4

科目合格制度を戦略的に使う

複数年で合格を目指す場合には、得意科目を科目合格として確保し、翌年度の学習負荷を下げる考え方も有効です。 ただし、科目免除の利用は翌年度の総合点戦略にも影響するため、単純に「合格した科目は全部免除」と考えず、受験科目全体で判断することが重要です。

07令和9年度に向けて

  • 得意科目を作り、60~70点以上の上積みを確保する
  • 苦手科目を放置せず、最低でも40点を切らない水準まで引き上げる
  • 過去問は「正解を覚える」のではなく、選択肢の誤りまで説明できる状態にする
  • 年度ごとの難易度変動を前提に、7科目トータルで合格点を取りにいく
  • 科目ごとの学習時間配分を固定せず、得点状況に応じて見直す

総括|1次試験は「7科目のポートフォリオ戦略」

過去5年間のデータを見ると、難しい科目は毎年入れ替わっています。 ある年度では得点源だった科目が、翌年度には科目合格率10%未満になることも珍しくありません。

だからこそ重要なのは、7科目すべてを同じように仕上げることではなく、 「得意科目で稼ぐ」「難化科目で耐える」「40点未満を防ぐ」という得点設計です。

第1次試験は、知識量だけでなく7科目全体をどう組み立てるかが合否を左右します。 次年度に向けて、自分の得意・不得意と科目ごとの変動特性を踏まえた学習計画を作ることが重要です。

※本記事は、一般社団法人日本中小企業診断士協会が公表した令和4年度~令和8年度「第1次試験に関する統計資料」をもとにKECが作成しています。
※科目合格率は「科目合格者数 ÷ 科目受験者数」でKECが算出し、小数第2位を四捨五入しています。
※公式統計上の「科目合格者数」には、その年度の「試験合格者数」は含まれていません。